音楽で食べていく、とは

※この記事は2010年6月3日のものです。

先 日、ある人のコンサートに行ってきた。規模はとても小さく、お客さんの収容数は100人くらい。一日2部やって、一回の時間は大体2時間をちょっと切るく らい。スタッフは大体6人前後。チケットは3000円。事前にチラシを刷って近所の商店街とか、関係のありそうな所で告知したりしていた。おかげで、席は ほぼ満席だった。あと、演奏が終わった後にCDの即売会もあった。

計 算上、60万程度の売り上げがあったと思われる。そこからスタッフの人件費12万、チラシの制作費3万、場所代10万で、本人のギャラは35万ほどか。 あ、チケット刷ったり、受け付けて発送したりする手数料もあるからもうちょっと少ないかな。だとして30万。年に20公演すれば600万。怪我や病気のこ とを心配しなければ結構やっていけそうだ。

こ れはあくまで店頭でのCDの売り上げがゼロだった場合の計算。と、言うことは、コンサートに充分な人数が来てくれれば、CDなんて売れなくてもなんとか生 活はしていける、って事だね。ただ、その人の演奏を家で聴きたい人にはCDなりダウンロード販売なりをすればいいだけ。

今の世の中、CDが売れなくて困っているそうだが、実力のない人が、音楽をコンピューターで切り貼りしてCDの形にして売る時代は終わっただけ、なのではないか。音楽としての実力や、エンターテイナーとしての実力があるのであれば、ライブで稼げば宜しい。

となると、一番大切なことはどんなメディア経由でもいいのでひたすらファンの数を増やすことが大切、と言うことになる。昔はラジオかTVがその主な役目を担っていたけど、今はそれに加えてインターネットがある。

一つ気になるのがJASRAC。 実際の演奏内容に全く関係なく使用料を徴収しているようなので、自分の作った曲を演奏しているだけにも関わらず、想定外の出費を強いられるかも知れない。 「自分の作った物は自分の好きなように使える」訳では無いのが音楽のややこしいところか。でも、そのややこし部分をちゃんと理解して上手く回避しないと搾 取されっぱなしってのは世の常とは言え、せちがらいよねぇ。

 

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