鉄板を切ったり曲げたり、精密板金の工場を見学してきたよ

そんなわけで、行ってきました海内(あまうち)工業さん。

この会社は鉄板を切ったり曲げたりして物を作る会社です。鉄板を切って曲げた部品は、コンピューターの筐体を始め、至る所に使われています。ケーブルの端に付いている端子とかにも使われてます。こういった工場に入る機会はなかなかないので、もうwktkッスよ!

先ずは安全第一。作業現場では基本です。そういえば「ヒヤリハット」って余り知らない人が多いみたいですが「ヒヤリとしたり、ハッとしたりした場面を共有し、危険回避に役立てる」時に使います。朝会で、昨日のヒヤリハット事例をまとめたりするところもあります。因みに「KY」は「危険予知」の略です。世の中のKYとは違います。

はじめに、海内工業のMさんから、ざっと会社の概要や、精密板金のお話しを伺いました。普通世の中で言う「板金」って、車のへこみを直す事を指すので、板金加工をやっています、と言うと「じゃ、今度ウチの車直してよ!」となってしまうそうです。なので、板金と言わず、精密板金と呼びましょう。実際に「板金」で画像検索すると車の修理画像が、「精密板金」だと、やっと今日の本題の画像が出てきます。

各種の加工機械にテンションが上がる。


写真にはないですが、このほかにデカいレーザー加工機とかもあります。

他の機器の説明も受け、いよいよ本日のメインイベント、曲げ体験でございます!下の写真の機械は、最大35t程の圧力をかけることが出来ると言うこと。すげー、こえー。で、技術者の方がプレス機の調整をして下さった後、実際に自分で金属を差し込んで曲げ作業をします。機械の手前の足下に、横長のバーがあり、それを踏むと油圧で台がせり上がって、工具に挟んだ金属を曲げていきます。

今回使った鉄板は多分1mm(ウチの工具、ちゃんと校正してないので)。

曲げ方には主に、ボトミングとコイニングの二種類があるそうです。違いが分かるでしょうか?写真を原寸表示にして見比べて下さいね。

今回のワークショップのゴールは、予め切り抜いて作っておいて下さった鉄板を曲げて、携帯をたてておくケースを作る、と言うものです。完成品はこちら。上手くできてるかな?


自分は、Arduinoで作った物のケースをどうやって作ろうかと考えていたところだったので、今回の工場見学はとても参考になりました。最後に生々しい話ですが「で、お願いしたらいくら?」ってお話も伺ったのですが、興味のある方は直接海内工業さんに直接聞いてみて下さい。僕が聞いた切り口としては「上記写真の製品を、図面が出来ているという前提で、10個作ったときの単価」という聞き方をしました。金額を聞いた感想は「学生さんからしたら高いだろうけど、社会人から見たら充分射程範囲内」って感じでした。

こういった板金の製品は金型などを作る訳ではないので(作ることもあるかも知れないけど)、切って曲げる工法に限定してしまえば比較的少数から作ることが出来るとのこと。なので、それほど数は作らないけどケースを作って見た目を綺麗にしたい、といった欲求にはぴったりだと思います。金属で作る場合、丈夫・放熱に有利・ノイズ対策・高級そう・カッコイイなどのメリットがあるのでは、と思います。




こういった工場には就職でもしない限りなかなか入ることが出来ないので、今回はとても良い経験をさせて頂きました。半日にわたり、丁寧に色々と説明をして下さった海内工業さんの皆様、そして今回の工場見学のアレンジをして下さったKさんにも感謝です!楽しかった!

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