社名やサービス名とロゴマークの作り方(ロゴ編)

社名が決まったら、今度はロゴの作成に入ります。

・方向性の検討

先ずは、どのようなロゴにするかの大枠を考えます。先に実施した社名、もしくはサービス名を決定した際に残したドキュメントに沿って、そのイメージに合うように、他社事例などから、イメージの元ネタ探しをします。但し、成果物はこれらに似ていてはいけません。

  1. 文字で行くか
  2. 絵で行くか
  3. ミックスで行くか

・デザイン案の作成(複数)

概ね、どのような方向で行くかを決めたら、たたき台としてのデザインを複数作成します。可能であれば二桁は作成したいところです。これを基に、問題点の発見や方向性の確認などを行います。

・多角的な検討

案が複数出来たら今度はそれを基に多角的な検討に入ります。以下に書いてある条件は最低限で、その職種や顧客の傾向などから、他にも留意すべき点を可能な限り洗いだし、問題点がないかを検討します。

  1. 業務内容や目標、目的が連想できるか
  2. そこにストーリーはあるか
  3. 覚えやすいか
  4. 白黒にしても分かるか
  5. 製品に印刷して見栄えは問題ないか
  6. 名刺やステーショナリーに印刷して違和感がないか
  7. サイトに掲載して違和感がないか
  8. 似たようなデザインはないか
  9. ロゴ展開に適しているか
  10. 反社会的なモチーフが使われていないか
  11. 競合他社などと衝突する要素はないか

・ロゴの作成

ロゴの大まかな方向性が決まったら、今度はそれをブラッシュアップして、完成品に近いロゴを作成します。ブラッシュアップの際にも、多角的検討は継続していると考えるべきです。

・使用シーンへの適応確認

完成品に近いロゴが出来たら、そのロゴがどのようなシーンで作成されるかを念頭に、問題がないかを検討します。例えば以下のようなシーンで使用した際に、見栄えが悪かったり、技術的に困難だったりしないかを確かめていきます。そして可能であれば、実際にロゴを使ってモノを作ってみます。ここで問題がなければほぼ決まりです。

  1. ホームページ
  2. 自社製品
  3. 屋外看板
  4. 名刺、ステーショナリー
  5. 各種印刷物(パンフレット、チラシ、本など)
  6. ロゴ展開イメージ(オリジナルのロゴを基に、アクセントなどを加えて変形させる)

・最終成果物の作成

ロゴが決まったら最終成果物を作成します。

先ずは設計図です。いつでも同じデザインのロゴが作成できるように、設計図を作成します。色、形など、全てを再現可能な設計図にします。

続いて、ドキュメントです。決定した経緯や、そのロゴに込められたストーリーと必要に応じてプレゼン資料、実際に使用する際の注意点や、他社から使用要請があった場合に守って貰う内容、ロゴ展開に必要な考え方や、やっていい事といけない事などをまとめてドキュメント化します。

また、印刷やサイトですぐに使えるような素材も用意します。

・名刺、表札・看板、ステーショナリーなどの製作

ロゴが承認されたら、実際に必要な物を作成します。

・イメージの保護

ロゴを作った後に、可能であれば特許庁に申請して、意匠を保護しましょう。これは、後々同業の競合他社に同じようなマークを使われたときに対抗する為の強力なツールになります。「まだいいや」と思わずに、出来るだけやりましょう。

これらの一連の流れは業種や顧客層や立場などによって増やすべき点や不要な点もあろうかとは思いますが、もしこれから初めて「何かに名前を付ける」時にはお役に立てるかと思います。いい名前が付くといいですね!

※各大見出しの前後には、必ず決定権を持つ人への確認を取って進める事
※社名は造語の方がSEOやドメイン取得的には有利

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