ニッパーのお話し

久しぶりにガンプラを作り始めました。

大人になったのでちょっと高いニッパーを買ったのですが、これが非常に綺麗に切れるのでそのレポートと、ランナーから切り離す時の手順をお話しします。


昔(最初のガンプラの時代)は以下の図のように切っていました。

これはプラスチックが変形すると白くなる現象を回避するためで、部品から遠い所をまずばっさりと切り、近い所も切った上で、最終的に(5)のステップでカッターナイフで丁寧に削る作業をしていました。こうすると(5)の部分(ゲート)に負担をかけずに仕上げることが出来るのです。

時は過ぎ…。最近「パチ組み」なる作り方をしている人がいると聞きました。接着剤も不要、ニッパーで切って組み上げるだけでそれっぽく出来上がるとの噂を耳にしたので、ガンプラを再デビューしようと決意。

ガンプラ再デビューに際して、まず最初に買ったのがこちら。「タミヤ クラフトツール 薄刃ニッパー」です。

これがすごく綺麗に切れるので驚きました。昔カッターナイフで仕上げていたときも、100%完璧には白化を防ぐことは出来ずに苦労していたのですが、このニッパーで切った方が白化してしまう失敗が少ないと感じます。しかも、カッターでチマチマ削る必要が無く、一発で切れるのは感動的ですらあります。当然、作業速度は断然上がります。

次に買ったのがこちら。「TSUNODA 薄刃ミニニッパー TM-02」です。

これもタミヤのニッパーと互角の切れ味。ただ、個人的にはタミヤの方が綺麗に切れると思います。これも、切り方やクセやプラスチックの柔らかさによって変わると思うので、あくまで現時点での感想です。

そして最後がこちら。「HOZAN プラスチックニッパー N-21」です。

これなんですが、出荷時点で関節の部分にかなりたっぷり油が差してあり、それに気付かずに周囲を大分汚してしまいました。買われる方は充分に注意して下さい。切れ味に関しては上の2つに比べるとイマイチです。切り口が白くなってしまうのです。

※写真は油を拭き取った後の写真。それでも油がにじみ出ています。後ろの説明書にも油がベッタリ。

さて、カッターナイフを使わずにニッパーだけで切断する前提で上手く切る方法ですが、やはり部品に接続する部分(ゲート)が変形しないように切断する事が大切だと思います。自分の場合は以下の2つのテクニックを使っています。(注意:上に紹介したニッパーはゲートを切ることを前提にしている商品なので、ゲートより太いランナーを切るときは、別のニッパーを用意した方がいいと思います。)

1)ランナー(外枠)の変形が、ゲートに影響を与えないように、ランナーの一部を先に切ってしまう方法

図のように、先にランナーの一部を切ってしまい、その後部品の切り離しを行います。いきなり(2)の部分を切ってしまうと、その変形の影響がモロに(4)に伝わってしまうので、先に(1)を切るのです。

2)垂直方向に変形を逃がす方法

図はランナーを水平に見た時の図です。(B)のように切ってしまうと、部品に対して直接変形の力が伝わってしまうので、(A)のように斜めに切断して上下に変形を逃がしてやるのです。

このように切断した後に、上記で紹介したニッパーでゲートと部品を丁寧に切り離します。

ニッパーを使って作業をすると、買値で1000円位のガンプラであれば、パチ組みで大体2時間程で組み上げることが出来ます。

ガンプラ面白いッスよ!塗装しなければ、ニッパーだけでサクサク作れます。長いことプラモデルから離れていた人も、ニッパーを買って是非再デビューして下さい!

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